ワイルドカード。
M-1準決勝へ進出できる30人に惜しくも選ばれなかった
準々決勝進出者の中から
国民の投票によって、
1人勝ち上がることができる救済処置のことです。
今年もTberで準々決勝の動画が放送され
その中から1組選んで投票できるようになっていました。
じつは、過去のM-1で
ワイルドカードで復活した芸人の中で
決勝進出した人は一人もいないこと
をご存じでしょうか。
考察を通じて
今回は、その難しさが少しでも伝わると幸いです。
ワイルドカード制度とは
ワイルドカードは前述したとおり
準々決勝進出者の中から
視聴者投票で1人勝ち上がれる制度のことです。
このワイルドカード制度が始まったのは
2015年のことです。
今年で10年目になるこの制度、
決勝進出者は、いまだ一人もいないんです。
もし、今回ロングコートダディが決勝進出を決めたら
ワイルドカード枠の芸人が準決勝、初突破!
でした。
初突破の栄誉は
来年以降に持ち越しです。
こんなにも、決勝進出が難しい理由は
ワイルドカードのルールにあります。
ワイルドカードルールその① 準決勝は必ずトップバッター
ワイルドカードで準優勝に上がった芸人は
「トップバッター」で漫才をしなくてはなりません。
トップバッターは全体の「基準」となるため、
どうしても、むずかしくなります。
しかも、
比べられる相手は
ストレートで準決勝進出を果たした猛者30組です。
2024年準決勝進出を果たした芸人の中には
去年覇者の「令和ロマン」や
去年準優勝の「ヤーレンズ」も含まれています。
この中から決勝進出者9組に入るのは
至難の業です。
ワイルドカードルールその② 敗者復活戦に出られない
こちらがもっとも厳しい理由かもしれません。
準決勝で敗退した芸人は
敗者復活戦で最後の1枠(10人目)を争います。
しかし、
ワイルドカードで勝ち上がった芸人には
この資格がありません。
調べたところ
ワイルドカードが始まった年(2015)に
ワイルドカードになったニッポンの社長は
敗者復活戦に出場しています。
この措置が適応されたのは
2016年からです。
つまり、ワイルドカードが決勝トーナメントに行くには?
ワイルドカードの組が
決勝に行く方法は1つです。
準決勝、トップバッターという難役で漫才をし
必ず、ストレートで31人中9人に選ばれること。
難しさ、おわかりいただけるでしょうか。
過去のワイルドカード獲得芸人
過去2015年からのワイルドカード獲得芸人をまとめました。
年度 | ワイルドカード |
2015 | ニッポンの社長 |
2016 | 馬鹿よ貴方は |
2017 | アキナ |
2018 | 魔人無骨(令和ロマン) |
2019 | 金属バット |
2020 | ラランド |
2021 | 滝音 |
2022 | 金属バット |
2023 | ダブルヒガシ |
2024 | ロングコートダディ |
よく見てみると
この年に決勝進出はできなくても
年をまたいで決勝に進出しているコンビや
テレビ出演が増えた芸人が増えているように思えます。
ワイルドカードの恩恵は
M-1の勝ち上がりだけにはとどまらないようです。
2023年から新システムへ
実は、
2015年~2020年
2021年~2022年
2023年~
ちょっとずつワイルドカードの投票方法が違いました。
2015年から2020年
GYAO!で配信されるネタ映像の「再生回数」
2021年~2022年
GYAO!で配信されるネタ動画の「動画視聴人数」
2023年~
GYAOが2023年に廃止となったため
Tberに切り替わりました。
それに伴い、視聴人数や再生回数ではなく
1人1票の「投票制」によってワイルドカードが決まっています。
より、1票が重くなりました。
2024年ワイルドカード
「ロングコートダディ」とは?
2024年のワイルドカードは
「ロングコートダディ」が選ばれていました。
「ロングコートダディ」は兎さんと堂前さんのコンビです。
「ラヴィット」の準レギュラーを務めており、
先日行われたキングオブコント2024で
準優勝だった実力派コンビです。
今年が結成15年目の為、
2024年のM-1がラストイヤーでした。
「ロングコートダディの最後のM-1!もっと見たい!」
と思っているファンがたくさんいたのでしょう。
今回のワイルドカードで、首の皮がつながりました。
ロングコートダディは決勝にいけるか考察
「ロングコートダディ」は決勝にいけるか?という話ですが
私は、もしかしたら
いっちゃうのでは?
と思っていました。
理由は以下の2点です。
決勝にいける!?理由その1
先日行われたキングオブコント2024です。
先日行われたキングオブコント2024
ロングコートダディは準優勝に輝きました。
じつはこの時、
決勝トーナメントファーストラウンドで
1番手を務めているんです。
1番手でも
「面白い!!!」
と思ってもらえる実力は持っているはず!
決勝にいける!?理由その2
2つ目の理由は
なんといってもロングコートダディの
M-1グランプリの過去の経歴にあります。
年度 | 結果 | 備考 |
2010 | 1回戦敗退 | |
2011 | 不参加 | |
2012 | 不参加 | |
2013 | 不参加 | |
2014 | 不参加 | |
2015 | 3回戦進出 | |
2016 | 準々決勝進出 | |
2017 | 準々決勝進出 | |
2018 | 準々決勝進出 | |
2019 | 準決勝進出 | |
2020 | 準決勝進出 | |
2021 | 決勝進出 | 決勝4位 |
2022 | 決勝進出 | 決勝3位 |
2023 | 準決勝進出 | |
2024 | 準決勝進出 | ワイルドカード |
そう、
過去にM-1グランプリの
決勝を2回も経験しているロングコートダディのおふたり。
しかも2022年には決勝のファーストステージを突破し、
ファイナルステージにも進出、3位に輝いているという事実!
M-1グランプリの酸いも甘いもしりつくした15年目。
時は満ちた・・・!
いける!!!
と思ったのですが、
ワイルドカードの壁、厚かったですね。
準々決勝のネタは自信がなかったのか、
自分たちがワイルドカード・・・?
と信じられない気持ちでいるロングコートダディ。
それだけロングコートダディをM-1決勝の舞台で見たいという人が
多かったというだけです!
「ラストイヤー」楽しんでもらえたならよかった!
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